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9.僕は狂ってしまいそうだった

2012年01月15日 21:21

2009年10月、僕は狂ってしまいそうだった。

初めて使うMac、英語でのAppleへのDeveloper登録手続き、そしてX-code。どれもが想像以上の難易度だった。
Macが直感で使える、なんて前評判は大間違いだった。取り敢えずマウスを使ってはみたものの、右クリックでのメニュー呼出しすら思うようにいかない。スクリーンコピーのやり方すらわからず、そのたびにグーグルで検索する。もちろんキーチェーンなんて言葉も聞いたことがなかった。

Appleへの手続きも難航した。

Appleのサイトとだけ向き合うだけならまだいい。米国非居住者である開発者がAppleのサイトであるApp Storeで有料アプリを公開するにはW-8BENという免税書類が必要だという話が、当時ネット上に出ていた。
その書類の記載にはEIN(米国納税者番号)が必要。
そしてEIN取得のためには米国IRSへの連絡が必要――

IRSに郵便を送ってけれど数週間連絡は無く、結局僕はEINを手に入れるためにIRSに英語で電話した。
このハードル、高すぎないか?って感じだった。

(ちなみにW-8BENはその後、Appleに提出不要だったことがわかり、EINを使う機会もなかった。これも今振り返れば「いい思い出」というのだろうか。)

 * * * * * * *

そしてMac操作よりもAppleのDeveloper登録よりも何より、分からなかったのがX-codeと呼ばれるアプリ開発のためのソフトだった。
御影さんから教えてもらった手順書をもとに作業をしても、繰り返し出るビルド・エラー。そのエラーメッセージも何を言っているかわからない。
たまらず御影さんにメールした。

メールは一度では終わらなかった。御影さんにも多大な迷惑をかけた。
ある日のメールはこんな具合だ。

僕)
ビルド→実行後のシミュレータ画面が真っ白のままで始まらないんですが、どうしたらいいでしょう。

御影さんの返信)
こちら、これだけではちょっとなんとも言えません…同様の現象には遭遇したことが無いですね…

我ながらひどい質問だったと思う。

御影さんはここで文面を終わらせることなく、「もしかしたらこういうことになっているかもしれない」と幾つも可能性とその対策を示唆してくれた。
そして実態はと言えば、御影さんが想像したよりも2、3段階初歩的なミスばかりだった。

 * * * * * * *

僕にとって、そしてもしかしたら御影さんにとっても悪夢のようなApp Store登録作業が終わったのは、2週間後の10月15日のことだった。

その日から僕は毎日、開発者サイトであるiTunes Connectにログインして、自分のアプリの審査状況をチェックするのが日課になった。
ネットではAppleの審査に落ちたという書き込みが散見され、中には審査担当者が気まぐれだとぼやく声もあった。
登録作業で難航を重ねた自分としては、審査に落ちることを想像しただけで吐き気がしそうだった。

1週間経ち、iTunes Connectでのステータスは審査中(in review)のままだった。
10日後、審査中(in review)のままだった。
2週間後、なおも審査中(in review)のままだった。

たまらずAppleにメールしたが、メールを受け取った旨の自動返信が返ってきただけでその後の説明はない。その頃から、僕は審査に落ちる夢を見るようになっていた。

そして――
何度目かの悪夢を見た後の11月3日、僕はようやくAppleからの返信を受け取った。

僕のアプリが公開された(ready for sale)、との通知だった。


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